2024-05

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unlucky day

『今日の最下位はかに座のあなた。災いの日になりそう。』
テレビの声がする。制服を整えながら白鷺島杏奈はガッカリしていた。
白鷺島という名字は「さぎしま」と読む。画数の多さにテストの時などは杏奈はいつも『田中』とか『小川』とか『山下』という簡単な名字に憧れるのだった。
杏奈はその日も占いをチェックすると、鞄に携帯と小銭入れを詰めて学校へ自転車を走らせた。
しばらく自転車を走らせるといつも通る道が工事で通行止めだった。仕方なく2本先を通ることにした。1本先の道は怪しいお屋敷に黒塗りの高級車が並ぶ、いかにも危なそうな道なので避けた。その2本先の道はきついのぼり坂になっている。
その坂を必死でのぼりきる。季節は夏。汗だくになりながらのぼりきり、緩やかな坂を下りていると、いつもより5分も遅くなってしまった。遅刻こそしなかったが、今日はツいてないなぁと思った。

授業が始まってすぐ、杏奈は教科書を忘れたことに気が付いた。普段から忘れ物の多い杏奈だったが、今日は狙ったかのようにこっぴどく叱られた。ますますツいてないと思った。
さらに今日は抜き打ちで苦手な数学のテストをやらされた。名前のせいで他人よりも短い時間でとかなければならない杏奈には苦労以外の何物でもなかった。
下校時間、空はどんよりと曇りだした。杏奈は急いで帰ろうと自転車を走らせた。
ついに降り出した。杏奈がより一層急いで走っていると、急に呼び止められた。お巡りさんだった。雨で急いでるのはわかるけど、スピードの出しすぎだと注意された。名前を聞かれ、サギシマと答えると、驚いたような顔でどんな字だと聞かれた。珍しい名字のせいで必ずこうやって聞かれる。白鷺に、ふつうの島です。それでも鷺の字を聞かれる。書くのも説明するのも時間がかかる。今日もそのせいで雨は強くなるまで話し込まれた。
お巡りさんはいいよなぁ。雨合羽着てるから。あたしはもうびしょ濡れだよ・・・
もはや急ぐ理由もなくなった杏奈は、張り付く制服を気持ち悪く思いながら、顔に向かって降る雨粒を拭いながらゲリラ豪雨の中を普通に走った。
信号待ちをしていると、猛スピードのトラックが突っ込んできた。水撥ねが杏奈を襲い、杏奈は体で泥水を浴びてしまった。
「冷たーいっ。最悪・・・」


帰宅後、濡れた服を全部脱ぎすぐに洗濯にかけた。シャワーを浴びて、ピンク色のTシャツに短パンを穿いて、暫くして洗濯の終わった制服を干した。もう雨は上がっていて、湿った空気と、さわやかと言うよりぎらぎらとした太陽の空が戻ってきていた。
杏奈は干し終わると、自身の趣味であるお菓子作りをしようと思った。杏奈の父は帰ってくるといつも杏奈のクッキーを喜んでくれるのだ。
「えーっとまず小麦粉・・・」
戸棚を開け、小麦粉を探す。
「うわっ、あんなとこに・・・」
その場所は戸棚の一番上。杏奈は手を伸ばして小麦粉をとろうとした。
「よっ、とっ、」
何とかでてきた。
「あっ!」
が、手が滑って容器は真っ逆様。しかもふたがゆるかったのか、杏奈の頭上で開き、杏奈は粉を頭からかぶってしまった。「・・・っ最悪。」
杏奈は頭から粉まみれ。上を向いていたせいで顔中粉まみれだった。
「もういやっ。」
杏奈はまたシャワーを浴びた後散らかった小麦粉を片づけて、クッキーをあきらめてベッドでゲームをして過ごした。

アンラッキーな日 -after-

全身泥まみれの美優が歩く。泥の雫は彼女の通ってきた歩みをそのまま示してきた。
全身ずぶ濡れの千晶も歩く。滴り落ちる水はしばらくすると乾いて、千晶は次の濡れるポイントを探していた。

雨がついに降り出した。美優の顔の泥は雨に徐々に流され、取れていった。そんな街角で・・・

「あ」
二人は同時に声を出した。まるで運命かのように、二人は出会った。千晶は美優に言った
「大丈夫ですか?泥まみれですよ。どうしたんです?」
「自転車が坂道で壊れちゃって・・・下が田圃だったんです」
「あなたも今日はアンラッキーだったんですね。」
「桜恵高校の制服・・・」
「え?あ、そうです。ずぶ濡れですが、桜恵高校二年、伊藤千晶です。」
「あ、私もその・・・泥まみれですが、桜恵高校二年、小沢美優です。」
「え?同い年?ってか美優ちゃん!?」
「え?」
「学年トップの美優ちゃんでしょ?知ってる知ってる!」
「あ、どうも・・・あ、チアキ・・・伊藤ちあきちゃんって、確かフットサル部のキャプテンの・・・」
「え!私のことしってんの!?」
「はい・・あ、うん。」
「そうなんだー!会うの初めてじゃんね!こんなカッコで失礼」
「それ言ったらあたしのほうが失礼だよ」
二人は笑った。
雨はどんどん勢いが増し、ゲリラ豪雨となった。美優の制服は泥の色こそ落ちなかったもののほとんど泥が落ち、泥色制服の全身びしょ濡れ娘になった。
「びしょ濡れって、気持ちよくない?」
千晶が聞いた
「そうね。服が重たいけど、気持ちいい。泥まみれってのも、気持ちよかったよ。さらさらして。」
「そうなんだ。いっそのこと田圃まで行っちゃおうかな。一緒に来ない?」
「行く行く!」

「あたしはもう泥色だけど、千晶ちゃんはまだそのくらいだったら汚れ落ちるよ?いいの?」
「そ、そうね・・・・ならさあ、美優ちゃんは行って。」
「そうする。」
美優は足を泥に突っ込んだ。その時美優はバランスを崩し、千晶の腕を掴んでそのまま田圃に真っ逆さまに落ちた。全身泥に染まった二人が出てきた。
「ぶほ。千晶ちゃん・・・・・・ごめん。」
「作戦通り!実はあたし美優ちゃんの肩押したの。掴んでくれなかったら自分で掴みに行ったわ。」
「本当?」
「だからあたしのほうがごめん、だよ」
「いいの。あーあ、千晶ちゃんもドロドロだぁ・・・・」
「さあ、遊ぼ!全身ドロンドロンになっちゃおうよ!」

二人は雨がやんでもずっとこどものように遊んでいた・・・

アンラッキーな日-type M-

美優は私立の桜恵高校に通う、勉強に青春を費やす普通の高校2年生だ。毎日高校には自転車で通っている。その日も美優はいつもどおり真面目に授業を受けると、勉強仲間の康博と流華の3人で熱心に自主居残り勉強をした。美優はそれを終えると康博といっしょに帰ろうと思ったが、康博は先生に授業の質問があるらしく、仕方なくひとりで帰ることにした。ちなみに流華は逆方向。
桜恵高校から美優の自宅へ行く最短のルートには大きくて急な坂があり、坂の突き当たりは田圃になっていた。田圃は4年ほど前までは秋に小麦色の草原を思わせるほどのたわわな実りを見せていたが、今となってはただの泥沼でしかなかった。
今日もその坂まで自転車を走らせた。急な坂だから降りて通行する人がほとんどだが、美優は普段からブレーキを頼りに勢いよく降りるのが好きで、最後にクッと曲がってキメるのが幸せだった。
しかし、今日は事件が起こった。あるいはついに事件が起こってしまったといったほうがよいかもしれない。美優はいつもどおりブレーキを頼りに降りていく。するとその坂の中腹あたりで「バァン!!!!」という破裂するような音がしたかと思うと、美優の自転車はみるみるうちにスピードを上げていった。
長い間すり減らしてきたブレーキが壊れたのだ。美優は自転車をとめることも降りることもできずそのまま田圃へ一直線。田圃に落ちる寸前に無意識の恐怖で手をハンドルから離したのがよかったのか、泥がクッションになってくれたのか、美優は特に痛みもなく無傷ですんだが、その代償は大きかった。全身泥んこ。紺色のスカートはその色がほとんど見えなくなるほど茶色く染まり、セーラー服も胸まで茶色く染まっていた。背中にいたっては後頭部まで真っ茶色。どうしよう、と手を出して胸を掴むと余計によごれた。。。
とりあえず自転車を引き上げようと自転車を押す。しかし、何度やっても車輪が転がって、また田圃に戻ってしまう。その原因は美優自身にあった。これ以上汚れないように気を遣いながらだったのだ。美優はそれを諦めると、いっそのことと思い顔からうつぶせに泥に浸かった。見事に泥人形が一丁上がり。自転車を引き上げたあと、全身泥んこの自分がなんだかうれしくなって、上がれたのにもう一度泥に入って田圃に潜った。服の中にまで泥を塗りこんで、下着も胸もドロンドロン。靴を脱いで泥を汲み、頭から浴びた。最後に泥を汲んだままの靴を履き、あふれ出る泥のグチュとした感じを愉しんだ。

雲行きが怪しくなってきた。泥んこを落としたい美優はもう浴びる気満々でいた。なるべく人のいないところを通りながら帰っていった。

アンラッキーな日-type C-

千晶は私立の桜恵高校に通う、勉強よりも部活のフットサルに青春を捧げる普通の高校2年生だ。
いつものように千晶は朝7時に起き、洗面所に顔を洗いにいった。顔を洗い、タオルでふき取って、歯磨き用の水をコップに注いでいるときに事件は起こった。なんと、水道が破裂し蛇口部分から水がものすごい勢いで噴き出してきたのだ。千晶はその水を全身に食らいながら悲鳴を上げた。すぐに母親が飛んできて、水道の元栓を締めてくれた。水は止まったが、千晶はもちろん全身びしょ濡れ。母は心配そうにきいた。
「大丈夫だった?」
千晶は息を整えながら言った。
「あぶなかったぁ・・・びっくりしたよ。ま、服着替える前でよかったけどね。」
千晶はすぐにパジャマを脱ぎ、身体を拭いて制服に着替え、朝食もそこそこに出かけた。
しかしこれが今日一日の千晶の不幸な一日のほんの始まりに過ぎないということは千晶自身すら予想していなかったのであった・・・

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粘液姉妹

「ただいま~」
中学2年の直美は、自宅に帰ってきた。今日は部活であるバスケットボールもなく、宿題も特にないというラッキーな日だった。
「お姉ちゃん?いるの?」
直美には3つ離れた姉がいた。明美。県立の高校に通う、普通の高校生。直美は姉のローファーが乱雑に脱ぎ捨てられているのを見て、とりあえず冷蔵庫からジュースを取り出して一息つくと、姉を探した。部屋、リビング、寝室、トイレ、バルコニーと探したが、見つからない。残すはお風呂場のみ。
「   」
お風呂場から声が聞こえた。ドアが閉まっているので聞き取れなかったが、姉の声だった。シャワー浴びてるのか、と思ったが風呂場の横のガスの操作パネルのライトが消えている。つまり、水しか出ないのだ。ま、今日も暑かったから、どうせ水浴びでもして涼んでいるんだろうと思った。

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