2024-05

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アンラッキーな日-type C-

千晶は私立の桜恵高校に通う、勉強よりも部活のフットサルに青春を捧げる普通の高校2年生だ。
いつものように千晶は朝7時に起き、洗面所に顔を洗いにいった。顔を洗い、タオルでふき取って、歯磨き用の水をコップに注いでいるときに事件は起こった。なんと、水道が破裂し蛇口部分から水がものすごい勢いで噴き出してきたのだ。千晶はその水を全身に食らいながら悲鳴を上げた。すぐに母親が飛んできて、水道の元栓を締めてくれた。水は止まったが、千晶はもちろん全身びしょ濡れ。母は心配そうにきいた。
「大丈夫だった?」
千晶は息を整えながら言った。
「あぶなかったぁ・・・びっくりしたよ。ま、服着替える前でよかったけどね。」
千晶はすぐにパジャマを脱ぎ、身体を拭いて制服に着替え、朝食もそこそこに出かけた。
しかしこれが今日一日の千晶の不幸な一日のほんの始まりに過ぎないということは千晶自身すら予想していなかったのであった・・・

小さな交差点で千晶は信号待ちをしていた。ここは歩道の幅が極端に狭く、壁に片方が沿っていないとすれ違えない場所だった。当然千晶は壁に背中をつけるギリギリでたっていた。
突然、千晶は頭から冷たい水を浴びた。千晶が驚いて上を向くと、24歳くらいの女性がみえた。
「ごめんなさ~い!!バケツひっくり返しちゃったの!!大丈夫!?」
女性はそう叫び、すぐにベランダから姿を消した。
千晶は髪を整え、すっかり濡れてしまったお気に入りのセーラー服を眺めた。スカーフから水が滴り落ちていた。
さきほどの女性がタオルを持って降りてきた。
「本当にごめんなさい!あの・・・」千晶は女性からタオルを受け取ると軽く水分をふき取り、
「いいですよ。大丈夫です。このくらいすぐ乾きますって。」
そういって、千晶は学校へ急いだ。

今日は運が悪い日だなぁと感じつつ、千晶はかったるい授業の多くを寝てすごした。
昼前の授業は化学だった。千晶は一抹の不安を抱えながら実験室に向かった。
案の定事件は起こった。いつも問題を起こすアキラとケイの二人がふざけて水で遊びだした。そこにたまたま実験器具を片付けに来た千晶。背中から思い切り水を食らった。背中の布がぴったりと張り付き、水色のブラジャーが透けて見えてしまった。男子連中は化学オニこと佐藤博人先生に拳骨を食らい、千晶は体操服に着替え、千晶の制服は陽のあたる場所に干された。

昼休みになり、いつもどおり同じクラスの明美と隣のクラスの委員長で親友の早紀とでランチを食べようと呼びにいくと、早紀はいなかった。千晶は明美とともに早紀を探した。
早紀は男子トイレにいた。早紀のクラスの川野陽平がイジメに遭っていたのだ。千晶たちは合流し、イジメをやっていたアキラとケイと隣のクラスの安本と久野の二人に言った。
「ちょっとあんたたちやめなさいよ!」
「川野なんかイジメてんじゃねぇー!ガキかお前ら」
そのときまた千晶に不安がよぎった。安本が水の出たホースをもっていた。川野はびしょ濡れで壁にもたれて座っていた。
早紀の号令で一斉に掴みかかる千晶と明美。千晶はフットサルで鍛えた力強いキックで、明美は得意の合気道で挑んだ。
まず明美はケイをあっさり張り倒し、千晶は強烈な腹キックを久野に食らわせた。二人は怖気づいてさっさと逃げていった。明美は残っているアキラに耳打ちで何かをささやくと、アキラは真っ青な顔してその場を逃げるように去った。残るは一人。早紀は陽平の介抱にまわった。千晶は安本に蹴りアッパーを食らわせた。体操服だから動きやすいのもあってか、クリーンヒット!だが安本の持っていたホースが暴発し、千晶にたっぷりと降りかかった。千晶はまたもびしょびしょ。白い体操服は完全に体を透けさせ
、水色のブラは丸出しになった。
早紀は川野を連れて保健室に行き、千晶は隣の女子トイレの個室に入った。明美は安本をフルボッコにした後千晶のいる個室にまだ湿っている制服を持っていった。千晶はそれを着て、明美に礼をいい、早紀と明美と昼食を取った。
食べているときに千晶はアキラに何を言ったのか明美に聞いた。何を言ったかは言えないけど、アキラと明美は幼馴染みで、明美はアキラの秘密を何百個と知っているらしい。
明美は「弱点を責めないなんて、弱点に失礼だよ」と、どこかのゲームで聞いたようなセリフを言って笑った。

放課後、今日は大好きな部活がない千晶は、帰り道を慎重に選んだ。まず噴水公園はとおれない。川沿いはやばいだろう。公衆トイレもまずい。田園地帯は避けるべきだ、などと色々考えていると、ものすごい遠回りになってしまった。なんだかバカバカしくなって、水だったらもう受け入れちゃおう、と、田園地帯だけは避けるルートを選んだ。

帰り道を歩いていると、真新しいファミレスの建物が見えた。新しいもの好きな千晶は早速寄り道をすることにした。開店キャンペーン中で特大パフェが驚きの安さになっていた。特にダイエットしているわけでもない千晶は早速注文し、あっさり平らげた。
全くもって油断した千晶は水のお代わりを頼んだ。そして背の低い店員さんが危なっかしくピッチャーを持ってきて、カーペットの毛に躓き、満足顔の千晶をキンキンに冷えたたっぷりの水が右側から襲った。千晶はまたまた全身びしょ濡れ。千晶は現実に引き戻されたかのようなガッカリとした顔をして、しょうがないと諦めたような顔で耳に入った水を落とした。ファミレスから今回の食事分タダと多めの割引券をもらい、そして何か今回のことで請求があれば廻してくれといわれ、千晶はそんなに気を遣わなくっていいですよと笑いながら帰った。

今日はもう昔絵本かなんかで読んだ水江嬢の霊でも取り憑いたかと思うほどの濡れる日だ。ならいっそどのくらいぬれるかと試してみよう。そんなことを考えながら、噴水公園を歩いた。噴水の横を横切り始めた瞬間、千晶にとってはやっぱりというタイミングでサッカーボールが飛んできた。フットサル経験からボールはヘディングで返せたが、反動で噴水へ真っ逆さま。鞄は直前に手を離したから無事だったが、千晶は全身から水を滴らせるほどぬれた。
ボールをぶつけた小学生が必死で謝っているのを見て、千晶は「いいのいいの!きにしないでいいからね!!」と明るく振舞った。

さて、全身ビッショビショになっちゃったし、これから川にでも泳ぎに行こうかしら、と帰り道を歩いた。
雲行きが怪しくなってきた。既にずぶ濡れ千晶はもう浴びる気満々でいた。鞄からビニール袋を出し、教科書などの濡れたら困るものを包む。あとは遠回りでもして帰るのだろう。

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