2009-04

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ユウカイ

麻由はベテラン刑事岡田春章のひとり娘だ。歳は17歳。仕事でいつもいない父親をよそに、しっかり者の娘として近所でも評判だった。

ある日学校から帰ると、玄関で背後から殴られ、そのまま麻由は気絶してしまった。ワゴン車に押し込められ、そのまま誘拐されてしまった。
気がつくと、後ろ手に縛られて椅子に座らされていた。その椅子はセメントの中にどっぷり浸けられていて、麻由も首までセメントの中だった。

「もうお目覚めか。」男は麻由を見ながら言った。「さすがは刑事の娘だな。根性がある。」
麻由は思い出した。この男は確か連続窃盗と強盗傷害で父に捕まった鶴木だ。出所したのか。
「恨むなら親父を恨めよ。おまえの親父のせいで、俺の人生はめちゃくちゃだ」
麻由はゴソゴソと少し動いた。
「おっと、動くな。動くとおまえの死が速まるだけだ」鶴木はナイフをちらつかせた。
「おまえに恨みはないがな。妻と子供に捨てられた俺の悔しさ、わかるか?おまえの親父にもそれを分からせてやる。」
そのまま1時間半ほど鶴木はしゃべり続けた。麻由は恐怖で顔がこわばっていた。
「おっ、そろそろ固まり始めたな。もう動けねえはずだ。おまえの親父は探しにくるかな?じっくり生かしといてやるよ。腹が減ってボロボロになった娘を見てあいつはなんて言うかなぁ。」
といい放つと、鶴木はその場を後にした。



それから30分後、警察車両があっさり麻由を見つけた。麻由の機転の利かせ方がスゴかったのだ。
まず麻由はしばらくは固まらないセメントからはいでると、投げ捨てられていた鞄から携帯をとりだし、後ろ手で何とか父の部下の田布施刑事に連絡した。
「誘拐されちゃった!今すぐ私の携帯のGPS機能を使って私を助けにきて!場所わかんないの!」
驚き戸惑う田布施に言った。
「詳しいことは来てから話す!だから早くきて!」

田布施はセメントでヌチョヌチョセーラー服姿の縛られた麻由を発見した。すぐにひもを解かれ、事情を説明した。
「・・・で、恨むなら父親を恨めーだってさ」
「それにしても、よくセメントから抜け出せたね。」
「いやー、まさか亜由子から貰った飴が役に立つとはね。セメントってほら、わずかな糖分で固まらなくなるから、動いてるうちに飴玉握りしめて溶かしてた。で鶴木は?」
「非常線を張ったよ。それから前科から指名手配もしてもらった。」
「あとは吉報を待つのみだね。それよりさ、どっかこの服と体洗うとこない?」
「すぐ近くに海があるよ。でも、ずぶ濡れで帰るのかい?」
「この姿よりはずぶ濡れの方がましだから」と、麻由は服のまま海にはいり、ヌチョヌチョの物を何とか落とした。全身ずぶぬれの麻由は、そのまま家に帰って、着替えてすぐに事情聴取に連れて行かれた。

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